vol.145 2020.1 発行

<第145回> 障がい者の就職

お久しぶりのコラムになります。皆様どうぞよろしくお願い申し上げます。
今回は障がい当事者の就職について書かせていただきたいと思います。

 私は、当社で就労する前に就職活動をしていた時期が1年半あるのですが、その1年半の間で経験した事は今となって振り返ると貴重なことばかりでした。

 まず、経験したのは障がい者雇用というルールの存在でした。ハローワークに行って障がい者雇用専用の求人広告を見たことが障がい者雇用と触れた最初の瞬間でしたが、最初は漠然と障がい者用の求人があるのだなぁ、としか思いませんでした。しかし、就職活動を進めていくにつれて様々な聞いたことのないワードを聞き、そのワードの意味を調べることで障がい者雇用について理解していく事になりました。
 耳にして調べていたワードは、「法定雇用率」、「障がい者雇用助成金」、「特例子会社」、「ジョブコーチ」、「定着率」などだったと思います。一般の就職活動には関連しないワードが並んでいることからわかるかと思うのですが、障がい者雇用には特殊な部分が多く、特に雇用する側の理解をするためには多くのワードを理解することが必要でした。このような感じで雇用制度や関係するワードを就職活動と並行して勉強していたのをよく覚えています。

 それ以上に大変だったのはマッチングでした。障がい者雇用において適材適所というワードは私の中ですごく重要なワードだと思うのですが、適材適所にたどり着くまでが本当に大変なのです。障がいが重度になればなるほど就労環境の条件が厳しくなっていくので、必然的に適材適所が少なくなっていきます。車椅子用のトイレはあるかとか、通院の日は休みの日として認めてくれるかとか、色んな条件をクリアできて初めて就労に至るのですが、これらの条件って求人募集の書類やホームページに書いてなかったりするので、面接で直接細かいところまでやり取りをしなくてはいけません。雇用する側もこれらの条件については採用を決めるうえで細かく知る必要があるので、面接の中で自分の障がいの事を話す事を求められることが多かったのを覚えています。
 あとはよく聞かれたのは自分で就労先まで通えるかどうかと生活リズムがしっかりしているかどうかでした。自力で通えるかどうかについては、現在ヘルパーを通勤中に使うことが認められていないので自力で通うことが前提になっており、ほぼ毎回聞かれていましたね。
 生活リズムについては障がい者雇用の問題の中に定着率の低さが挙げられるため、よく聞いていたのかもしれません。
 様々なデータを見ていると就労後1年以内に3,4割の人が離職をしています。
 理由は様々なのですが数字から見ても大きな問題点であり、雇用する側が長く安定して働いてくれる人材を求めているのかなと私の中では考えていました。これはあくまで私の推測なので本当のところはわからないのですが・・・・・・

 その面接の結果として不採用になる事の方が私は多かったです。残念ながら世の中はそう甘くありませんでした、不採用になるとついつい障害の重さを理由に不採用になったとか勝手に思い込んでしまうことがあったりしました。その後雇用する側も自分の会社で本当に戦力になってくれる人材を探していることを思い出して考えを改めたりしていました。当時は必死だったのかもしれませんが、恥ずかしい限りです。

 さて、そんなこんなで私は就職活動を終えたのですが、終えてみて感じたのは難しいことだらけだったなという事です。ただでさえ就職活動自体難しいことではあるのですが、マッチングの問題は本当に難しくて、配慮してほしいところと、自分が雇用する側に合わせないといけない部分を見極めないといけません。一方でマッチングにおいて手を抜いてしまうといざ就職したのはいいものの、結果的に自分で働きにくい原因を作り、定着しにくくなってしまいます。

 先ほども書かせていただきましたが適材適所を見つけるって大変だなと痛感しました。
 今は、法定雇用率があるので企業などは一定の割合で障がい者を雇用しなければいけません。働き口は増えて、実際雇用人数も増えているのでうれしい限りなのですが、その一方で適材適所を見つけることが難しくなっているのかもしれませんね。
 今後、少しでも障がい者雇用のハードルが下がり、当事者が社会参加しやすいようになれば良いなと思っています。
 個人的には適材適所が見極められやすくなるために障がい者の雇用実績や定着率の情報公開があると助かるなと感じました。皆様は適材適所を見つけるためにはどうしたらいいと思われますでしょうか。

 今回は、私の実体験をもとに障がい者の就職について書かせていただきましたがいかがでしたでしょうか。相変わらず乏しい文章力で申し訳ないのですが、ご容赦ください。

これまで書かせていただいていたコラムですが、今回が最終回となります。
今後は、コラムという形ではないのですが、近代的にfacebookを使い、様々なスタッフがコラム的な内容も発信予定となっておりますので、そちらの方も読んでいただけましたらと思います。
いままでコラムを読んでいただきありがとうございました。
また、執筆依頼を快く引き受けていただいた方たちにも感謝申し上げたいと思います。
皆様ありがとうございました。(三井)


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