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vol.105 2015.12 発行

<第105回>障がい者の就労

皆様初めまして!9月からパーソナルアシスタント相模原でお世話になっています、三井と申します。今回からコラムを定期的に書かせていただくことになりました。よろしくお願い致します。

私は、今年の9月までの1年半、就労移行支援という福祉サービスを使い、活動を行ってきました。健常者と比べると、障がい者の就労は様々な制度やサービスを利用して行うことが通常です。個人で就労活動をするには、まず障がい者の就労に関する知識、雇用の現状を勉強するところから始めないとなりませんし、計画性がない状態で活動を行わなければなりません。しかし、就労移行支援を受けることで、講義や軽作業などを通じて障がい者の就労に必要な知識や能力を身に付け、就労移行支援事業所(以下事業所)の職員さんと目標を立てながら、計画的に就労活動を行うことができます。今回はこの「就労移行支援」について書かせていただこうと思います。

先月「車椅子ユーザ-の就労活動」というテーマで研修の講師を行わせていただく機会があり、障がい者の就労の事を知るために、お世話になっていた事業所に出向いて勉強させていただきました。
その際に気になることを事業所の職員さんに教えていただきました。その内容は、お金儲けに力を入れて運営している事業所のお話しでした。

厚生労働省がまとめた「障がい者の一般就労について」の中の「一般就労への移行率別の、施設割合の推移」(※参照1)を見ると、平成26年度では利用者の50%以上を就労させている事業所は19.3%にとどまり、利用者を一人も就労させることができなかった就労移行率0%の事業所は実に35.1%にものぼることがわかります。
これらの数字と就労移行支援事業を行う事業所のお金儲けの関係は、単価(福祉サービスの利用にあたって行政などから各サービス提供事業所に支給する額を算定するための点数)の存在と大きく関わってきます。

就労移行支援において単価が発生するのはサービスを提供している間だけで、就労者を出しても単価は発生しません。むしろ就労者が出ればその人へのサービスの提供は一部の支援を除き、終了しますので単価は減ってしまいます。これで皆さんにも35.1%の理由がわかったのではないでしょうか。事業所が単価をより多く得ようとするならば、利用者を就労させず、サービスを利用し続けてもらった方が良いのです。その結果、お金儲けに力を入れて運営している事業所は就労移行率が低く、就労移行率0%の事業所が多いという問題点に行きつくことになります。

近年、就労移行率が0%の事業所を減らすために一定の期間、就労移行率が0%の場合、単価が減算されるなどの対策がとられるようになりました。しかし、一生懸命利用者を就労させても結果として単価がなくなってしまうのなら、事業所はなにをモチベーションにして利用者を就労させているのか疑問です。事業所の職員さんに聞いたところ「就労したいという意思を持って契約に至った利用者を裏切れないから」という返答が返ってきました。これでは事業所の努力が報われません。
利用者を就労させると事業所の利益が損なわれ、事業所が利益を得ようとすると利用者は就労できない。この現状をどう打開するのか考えていく必要があるのではないでしょうかと思います。皆様はどう思われますか?

初めてのコラムでしたがどうだったでしょうか?書きたいことが散らかっているかと思いますがご容赦ください。これからもよろしくお願い申し上げます。(三井)

※参照1「一般就労への移行率別の施設割合の推移」
http://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-12601000-Seisakutoukatsukan-Sanjikanshitsu_Shakaihoshoutantou/0000091254.pdf