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vol.122 2017.5 発行

<第122回>不便なこと

こんにちは。昨年からスタッフとして加わったK.Oと申します。今回初めてのコラムを書かせていただきます。よろしくお願いします。
今回は、車椅子ユーザーとして実際に私自身の日常生活の中で、外出時に不便に思うことをいくつか書かせていただきたいと思います。健常者の皆様には、自分自身が車椅子を使っているお気持ちになって読んでいただけたらと思います。

私が最近行ったお店には、入り口から何段もある階段になっており、エレベーターもついておらず、友達に抱えてもらって降ろしてもらいました。お店の中も一つの段差が何箇所かあり、そこも友達に持ち上げてもらい、やっと席につきました。席についても、テーブルが車いすよりも少し低く、足が入らないのでテーブルから少し遠い状態でした。
このように初めて行くお店は、出入り口や中の様子を車いすでもスムーズに入れるか事前に調べなければ苦労するような事があります。また、事前に調べようと思っても情報が載っていないなど、お店を決めるのも大変です。
また、地元の居酒屋でも入り口に一段だけ段差があったり、その隣のカラオケ屋も2階がお店なのにエレベーターはなく、階段しかなかったりと入るのが大変です。
このようなお店はバリアフリーという言葉が浸透してきた現在も数多くあると思います。

たしかに障害者差別禁止法によって車椅子ユーザーでも利用できるように努力しているお店は増えてきたように思います。しかしながら日本中のお店をバリアフリーにすることは現実的ではないとも感じます。実際に先ほど例に挙げたようなお店は日本全国にたくさんあるでしょうし、階段でしか入店できない店もあれば、店を丸ごと改装しないとバリアフリーにならないお店もあるはずです。それならば、せめて情報の公開などがあれば便利になるのではないでしょうか。せっかくの情報社会でインターネットがごく当たり前に使えるようになっている今、飲食店のホームページに車椅子で入店が可能かどうかをちょこっと書いてくれるだけで私たちは先ほど例を挙げたような思いをしなくて済むと思います。
車椅子入店可能または、不可能と一言書くことはそんなに大変なことではないと思います。是非このような形で皆様からの協力を得られたらいいなと私は思っています。皆様はどう思われるでしょうか。

もう一つ不便だと思う事は、電車の乗り降りです。近年、鉄道やバス会社の協力、当事者団体の交渉の成果も有り、車椅子で電車やバスを利用することは可能になってきました。今や乗車拒否されることなどもあまり聞かなくなってきました。しかし、車椅子ユーザーである私の視点では公共交通機関の利用についてまだまだ不便なことが多くあります。いくつか例を挙げて書かせていただきます。

車椅子で電車に乗り降りするにはスロープが必要です。そのためには乗る駅はもちろん、降りる駅にも連絡してもらい、駅員さんにスロープを用意してもらう必要があります。それらの手配にはどうしても時間がかかるので、電車が来るギリギリの時間に駅に着くと次の電車に回されたりします。ある駅では、いつも時間に余裕をもって着いても駅員さんの間での伝達が遅いためか他の駅と比べ待たされる時間が長く、乗りたい電車を逃してしまうということが多いです。このことに関して多くの鉄道会社では車椅子での利用に際しては事前に乗車駅に連絡を入れるようにとの一文がホームページに記載されていることが多いです。
さらに、切符を購入し改札を通過する際に、障がい者割引で買った切符を提示すると「障害者手帳を見せてください」と言われる事もあるのでここでもタイムロスです。駅員さんも決まり事なので確認しているから仕方ない部分はあると思いますが、正直なところ本当に必要なことなのかと感じる時もあります。
現状のように、時間通りに乗車するために、駅へ事前に連絡を入れることが最善策であるのなら、私たちは急用で外出しなくてはならないときに公共交通機関を利用することが難しいと感じます。また、通勤や通学の際の利用では毎回毎回連絡を入れざるを得ないのでしょうか。

冒頭でもふれたように、以前に比べれば、障害者差別禁止法によって車椅子ユーザーでも飲食店に入りやすくなり、公共交通機関も利用しやすくなったと感じます。しかし、健常者と同じように利用できるかどうかという点においてはまだまだ改善の余地があると感じます。今回、このコラムを通して私たち当事者の日常生活において不便に感じていることについて書いてきましたが、皆様にもご理解いただき、これから当事者がより良い環境で暮らせるようになればいいなと願っています。

初めてのコラムで、あまりうまく書けませんでしたがいかがだったでしょうか。次回もよろしくお願いします。<K.O>



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