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コラム vol.67 2012.10 発行

<第67回> 社員インタビュー 第3回:事務所長


こんにちは。長い夏もほぼ終わり、ようやく涼しくなってまいりましたが、皆様はいかがお過ごしでしょうか。
私は先日、食欲の秋ということで、体力をつけるべく食事に勤しみました。不覚にも食べすぎで体調を崩したのですが。自分のお腹と障害の具合はきちんと把握しないといけませんね。反省することしきりです。
そんな、あらゆる意味で新人の戸津が任せていただいた社員インタビューのこのコーナー。今回も皆様と共にパーソナルアシスタント町田についての知識を深めてまいりたいと思います。
第3回目のインタビュー対象者は、石田事務所長。コンピューターシステムのお仕事や、長年続けてきた自立生活に関する真面目なお話を、親しみやすい口調で語ってくださいました。
今回もボリューム満点のインタビューとなりましたので、どうぞご覧ください。

/はじめに、パーソナルアシスタント町田でお仕事を始めるようになった経緯を教えてください


始めるようになった、というか、会社の設立当初からいますね。利用している事業所が同じだったことから、安藤社長に出会って誘われました。

/仕事の担当内容をお教えください


まあ、コンピューターのシステム全般なんですけど……。Visual Basicというプログラムを用いて、勤務記録・給料計算ができるようにソフトを開発しています。開発したソフトを使うのは、大体が在宅勤務しているユーザースタッフ(障害当事者)の方々で、ヘルパーさんの勤務記録をソフトに入力し事務所のパソコンへデータ送信しています。
事務所ではそのデータを基に勤務記録チェックを行うんですが、自分はそこでチェックしたものを、開発したメインのソフトに最終入力しています。

/お仕事のスケジュールをお聞かせください


毎月、月始から四日くらいに掛けては、ユーザースタッフに入力してもらった勤務記録データをメインのソフトに入力してチェック。その後、給与支払日の四日前までに給料計算チェックされたデータを、給与明細ソフトに入力していますね。
あとは、システムを作ったり。これは不定期です。
例えば今あるシステムでも、まだ不十分で動いてないところが結構あって、勤務記録表に重度訪問の項目を付け加えるとか、皆が使いやすいように一回一回、機能を新しくしていっているんです。そういうのをやっている最中に、別機能を追加してほしいという依頼が来て、そちらを作ることになったりだとか……。
二ヶ月に一度くらいのペースでシステム開発していますね。

/他の社員との連携はどのように行っていますか


システムが動かないときには、連絡をもらいますね。
給料計算チェックのときもたまに動かないことがあるので、担当の人に相談をもらって、一生懸命に原因を探したりしています。

/仕事をしていて楽しいこと、苦しいことをお教えください


楽しいのは、外部のサイト――海外のとかを見て、稀にいいプログラムを見つけることがあるんですよ。それを自分のシステムに取り込んだとき。あ、これこれちょっとこんなふうにしよう、って考えて、システム作るときですかね。
苦しいのは、データ処理が上手く行かないとき。エラーが出て、どうしようかなとか、どうだろうとか悩むので。そんなです。

/お仕事とプライベートで、これから実現させたいことはありまですか


今のシステムをもうちょっと簡略化……、もっと使いやすいようにしたいと思ってるんですけどね。なかには使い方がわからない人もいると思うんで。
あと、ファイルの容量をもう少し小さくしたい。改良に改良を重ねてきたシステムなんで、凄くファイルが多くなっちゃって。要は書類みたいなものですよね。開発した自分でもあれ何を使ってたっけなぁとか、これいつ使ったっけとか……、色々なファイルがどこかしらに入っているから。ファイルを整頓したいです。稀に、必要なものまで消しちゃって全部が動かなくなったりするんですけどね。
プライベートで実現したいことはなんだろう。宇宙征服とかそういうのは……、アホっぽいからやめて。宝くじを当てたいですね。

/自立生活を目指す人たちにアドバイスをお願いします


必要なのは、ある程度の我慢でしょうかね。何事にもおいて。
だって、自分一人じゃ大体のことができないじゃないですか。なんで、ある程度の我慢と少しの妥協で自立生活を送るというか。まあ僕は結構、適当にやっています。

/ヘルパーさんとはどのように関係を築かれていますか


いつも相手に意見を訊きますね。「どーすっぺ」って。 ヘルパーさんは「そちらの意見で」って言うかもしれないし、「よく考えてない」と感じるかもしれないけど、一方的に決めてもね。 雨は降ってるけど、どっかに行くじゃなくて、「やめっかな」と。今日雨ですなんてなったら外に出たくないじゃないですか。だから意見を訊いて、「やめっかな」、「晴れの日に行くべ」とするんです。

/自立生活送られて長いそうですが、詳しくお聞かせください


長いですかね? 十三年くらいです。
自立生活を始めた頃は、一日五時間しか、ヘルパーさんを利用できる時間がもらえなかったんですよね。役所で障害の状態がいいように見られたのかもしれない。
だから午前三時間、夕方二時間、ヘルパーさんに来てもらって。当時は全身性介護人派遣制度があったから、それを夜に使って来てもらっていましたけど。
とにかく時間数が足りなくて飲みにも行けなかったです。外に出るとしたら月一の病院くらいかな。一人で暮らし始めて一年間は外に出なかったから、仕事もできなくて、生活保護を受けに行って。
それから役所のケースワーカーに「時間数あげてくれ」と頼んで、なぜ五時間しか利用できないのか訊いたら、「一人でいる時間が多い方がいいと思った」って。
その後、時間数が十二時間に増え、電動車いすを手に入れてすぐに外出が可能になりました。今では一日平均十七時間の時間数。住宅改造をして、床をフラットにして暮らしています。

/出身は新潟とのことですが、こちらにいらした経緯はなんですか?


元々は新潟にいましたね。それで福島、郡山の工学系大学に行ったんだけど、入学六ヶ月目の、文化祭の最終日に後方宙返りをやって怪我しちゃって。頸随損傷になりました。
そこから郡山の病院に入って、二年目くらいに今後どうするって話になって、伊東重度障害者センターの存在を知り、入所を申し込みました。二年待ちだったんですけどね。
伊東に入所してからは五年間、ずっと訓練の日々ですよ。
その頃の入所者って訓練からの家庭復帰が多くて、家で生活できるようにトイレとか玄関を改造するのが主流だったんだけど、僕らの世代が退所する頃に「自立生活」が流行ってきて。
それで東京の、福祉制度が充実した立川市・町田市・八王子市辺りに越そうかなと。たまたま伊東にいた友達が家を見つけて来てくれて、それでこっち、町田市に来たんですよ。
基本的に昔から、家から出たい人だったんだけど。自立生活を始める頸随損傷の人たちも周りにいたし、環境を変えることへの不安はなかったですね。

/パーソナルアシスタント町田の変化について、お教えください


まず以前とは事務所の場所が違う、広さが違う、システムが違う。そして、人の多さが違う。 始めた当初、利用者は五、六人で、仕事量がさほどないから給与計算を手動でやっても充分に間に合っていました。ただ事務所の広さが六畳ほどで、パソコンと電動車いすが二つあるともう身動きが取れなかった。トイレもあったけど使えなかったんです。
それが広い事務所に移って、トイレも使えるようになって。便利になりましたね。
事務所長になったのも変化だけど、まだ実感が湧かないです。やっていくしかないですね。

/他の職場とココが違う!というものはありますか


事務所の人たちが生き生きと明るく、事務所に入って来やすい雰囲気があると思います。

/休日の過ごし方をお教えください


高校、大学とバスケをやっていたので、冬になるとバスケットの試合を観戦しに行っちゃうんですよね。
一応、日立サンロッカーズというチームを応援しているので、東京近辺でゲームがあるところは殆ど行きたいですね。主に代々木第二体育館が多いですけど、関東は他にも色々。地元の新潟にも泊まりで行きました。
夏の休日にすることは、家の掃除と買い物でしょうか。土曜日は大体飲んでいます。

/最後に、次にインタビュー予定の小田嶋さんをご紹介ください


資格講習が担当の、スーパー頼りになるお姉さんです!
色々とお話を聞いてみてください。

石田事務所長、ありがとうございました。
次回のインタビューは二ヶ月後になりますので、皆様、楽しみにしていてくださいね!