パーソナルアシスタント町田
vol.106 2019.3 発行

障がい者虐待防止法について②資料作成 草野 裕子

★障がい者虐待防止法とは?

  • 障がい者虐待防止法は、虐待の防止、早期発見、保護、自立支援などを行うことにより、障がい者の権利利益の擁護に資することを目的として2011年6月に成立、2012年10月に施行されました。国や地方公共団体、障がい者福祉施設従事者等、使用者などに障がい者虐待の防止等のための責務を課すとともに、障がい者虐待を受けたと思われる障がい者を発見した者に対する通報義務を課すなどしています。 正式名称を、「障がい者虐待の防止、障がい者の養護者に対する支援等に関する法律」といいます。
  • 虐待は障がい者の尊厳を著しく損なう行為であり、社会全体でその防止に取り組んでいかなければならない重要な事柄です。
    障がい者虐待防止法は、以下の3つの主体による障がい者虐待について定義をしています。
    1. 「養護者」による障がい者虐待
    2. 「障がい者福祉施設従事者等」による障がい者虐待
    3. 「使用者」による障がい者虐待

★虐待とは?

  • 障がい者虐待とは、次のいずれかに該当する行為のことをいいます。
    1. 身体的虐待
      障がい者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障がい者の身体を拘束する行為のことをいいます。
      【具体例】・平手打ちする ・殴る ・蹴る ・壁に叩きつける ・つねる ・無理やり食べ物や飲み物を口に入れる ・やけどや打撲させる ・身体拘束(柱や椅子やベッドに縛り付ける、医療的必要性に基づかない投薬によって動きを抑制する、ミトンやつなぎ服を着せる、部屋に閉じ込める、施設側の都合で睡眠薬を服用させるなど)
    2. 性的虐待
      障がい者にわいせつな行為をすること又は障がい者をしてわいせつな行為をさせることをいいます。
      【具体例】・性交 ・性器への接触 ・性的行為を強要する ・裸にする ・キスする ・本人の前でわいせつな言葉を発する、又は会話する ・わいせつな映像を見せる
    3. 心理的虐待
      障がい者に対する著しい暴言、著しく拒絶的な対応又は不当な差別的な言動その他の障がい者に著しい心理的外傷を与える言動を行うことをいいます。
      【具体例】・「バカ」「あほ」など障がい者を侮辱する言葉を浴びせる ・怒鳴る ・ののしる ・悪口を言う ・仲間に入れない ・子ども扱いする ・人格をおとしめるような扱いをする ・話しかけているのに意図的に無視する
    4. 放棄・放任(ネグレクト)
      障がい者を衰弱させるような著しい減食又は長時間の放置、他の利用者による身体的虐待、性的虐待、心理的虐待と同様の行為の放置その他の障がい者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ることをいいます。
      【具体例】・食事や水分を十分に与えない ・食事の著しい偏りによって栄養状態が悪化している ・入浴させない ・汚れた服を着させ続ける ・排泄介助をしない・髪や爪が伸び放題 ・室内の掃除をしない ・ごみを放置したままなど劣悪な住環境で生活させる ・病気やけがをしても受診させない ・学校に行かせない ・必要な福祉サービスを受けさせない、又は制限する ・同居人による身体的虐待や心理的虐待を放置する
    5. 経済的虐待
      障がい者の財産を不当に処分すること、その他障がい者から不当に財産上の利益を得ることをいいます。
      【具体例】・年金や賃金を渡さない ・本人の同意なしに財産や預貯金を処分、又は運用する ・日常生活に必要な金銭を渡さない、又は使わせない ・本人の同意なしに年金等を管理して渡さない

★相談や通報・届出など

  • 障がい者虐待を受けたおそれのある人を発見したり、障がい者虐待を受けたら、まず、区市町村等の窓口へ通報または相談しましょう。
    虐待を受けたと思われる障がい当事者またはそれを発見した人は市町村への通報義務があります。(通報・届出等の秘密は守られ、通報・届出等を理由として不利益な取扱いを受けることはありません。 ※ただし、虚偽または過失によるものは除きます。)
  • 虐待が発生している場合、虐待をしている人(虐待者)、虐待を受けている人(被虐待者)に自覚があるとは限りません。 虐待を受けたと思われる障がい者を発見した人は、本当に虐待かどうか判断がつかない場合でも、気がかりなことがあれば速やかに市町村に相談してください。
    相談・通報は匿名でも構いません。早目の通報が、早期発見・早期対応につながります。

★最後に

  • 子供やお年寄り、障害者に時には動物まで、抵抗をすることが出来にくい社会的弱者の立場に置かれている者は、心ならずも虐待を受けてしまう危険性があります。
    ですが、例え何者であったとしても、誰かに危害を加えていいことなど一つもありません。

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