パーソナルアシスタント町田
vol.113 2019.10 発行

メンタルヘルスケアについて資料作成 草野 裕子

★メンタルヘルスケアとは?

  • メンタルヘルスケアとは、全ての働く人が健やかに、いきいきと働けるような気配りと援助をすること、およびそのような活動が円滑に実践されるような仕組みを作り、実践することをいいます。

    全ての働く人を対象としていることが大切なポイントです。すなわち、①健やかに、いきいきと働いている健康な人、②勤務はしていても過剰なストレス状態にある半健康な人、③ストレス関連疾患に罹ったり、精神障害の症状を呈している人の全ての人にその状態にあったケアをするものです。

★メンタルヘルスケアの必要性

  • メンタルヘルスケアを実践する基本的な意義は、全ての働く人が健やかに、いきいきと働くことができるように、必要なケアを実践して心の健康確保を図り、働く人とその家族の幸せを確保することにあります。この他に職場でメンタルヘルスケアを実践していく意義はいろいろありますが、その主なものは次のとおりです。
    • 職場の生産性の低下の防止
      メンタルヘルス不調になると、仕事への根気が続かなくなる、重要な決定事項が判断できなくなる、普段なら半日でできていた仕事が1日かかるようになるなど、本来その人が持っていた業務遂行能力を、十分発揮できなくなります。また最悪の場合は自殺や離職につながることもあります。

      メンタルヘルス不調に陥る人は、元もとは仕事熱心であった人も多いため、企業にとっては貴重な戦力を失うことになります。
    • 生産性や活力の向上
      メンタルヘルス不調に陥った人だけでなく、社員全員や組織を対象として職場環境改善を行ったり、組織開発を行ったりすることは、社員の労働生活の質を高め、ワークモチベーションを維持し、生産性や活力の向上につながります。
    • リスクマネージメント
      メンタルヘルス不調に陥ると、集中力や注意力の低下による事故・トラブルにつながります。特に公共の交通機関やクレーンなどの運転を行う場合は、本人だけでなく、顧客や同僚など周囲の安全と健康も脅かしかねません。 また、メンタルヘルス不調に対しての企業の対応が不適切だったために、メンタルヘルス不調を悪化させてしまった場合、労災請求や民事訴訟につながる場合もあり、非常に高額な賠償命令が出されることもあります。
    • 企業は、労働基準法や労働安全衛生法などの労働関係法令によって、従業員の健康管理義務を負っており、従業員のメンタルヘルス管理も労働法制内に含まれています。

      自殺に至る事例の増加などから、わが国ではガイドラインや法整備強化を図って対策を講じており、主な対策強化として、平成17年10月の労働安全衛生法改正によって「長時間労働者の医師による面接指導の義務化」がなされ、平成18年3月に「労働者の心の健康保持増進のための指針」を公表しています。 また、同年6月には自殺対策基本法が制定されて国や自治体が取組みを始めています。

      平成19年12月には労働契約法が制定され、事業者の労働者に対する安全配慮義務(健康配慮義務)が明文化されました。

★メンタルヘルス対策に必要なこと

  • メンタルヘルス対策を効果的に進めるために必要なのは次の4つの種類のケアです。
    • 「セルフケア」
      私たちが自分自身で行うことのできるケア。働く人が自らのストレスに気付き、予防対処し、また事業者はそれを支援すること。
    • 「ラインによるケア」
      管理監督者が行うケア。日頃の職場環境の把握と改善、部下の相談対応を行うことなど。
    • 「事業場内産業保健スタッフ等によるケア」
      企業の産業医、保健師や人事労務管理スタッフが行うケア。労働者や管理監督者等の支援や、具体的なメンタルヘルス対策の企画立案を行うことなど。
    • 「事業場外資源によるケア」
      会社以外の専門的な機関や専門家を活用し、 その支援を受けること。

★メンタルヘルスケアとして出来ること

  • 体調と同じで「心の健康を自分で管理する」という考え方は、とっても 大切です。4つのケアの中でも「セルフケア」は、すぐに自分で実践できます。

    「ストレスの対処」には、基本的に「3つのR」が効果的です。
    • レスト(Rest)休息、休養、睡眠。
    • レクリエーション(Recreation)運動、旅行のような趣味娯楽や気晴らし。
    • リラックス(Relax)ストレッチ、音楽などのリラクセーション。
    「疲れた」「眠い」というのは「休め」のサインです。
    また、楽しいことや気持ちのいいことは、穏やかな気持ちにつながります。
  • 「物事の受け止めかたを変える」ことも大切です。ネガティブな考え方を、柔軟で合理的な考え方に変えて行くように、普段から心掛けることで、自分の考え方のクセに気付くことが出来るようになります。
    それによって、ストレスとうまく付き合うことを「ストレスコーピング」と言います。
  • 「ソーシャルサポート(社会的支援)」つまり、人と人との支え合いもとても大切です。おしゃべりや相談もそのひとつになります。家族や友人に相談できないような場合は、カウンセラーなど専門家に相談することもおすすめです。
    とにかく、ひとりで抱え込まないことが大切です。ストレスは、できるだけ小さいうちに対処しましょう。
  • もし、自分の周りに「ずーっと元気がない」、「最近、顔色が良くない」、「あまり眠れていないみたい」、「食欲も落ちてきている」などの普段と様子が違う人がいたら、声を掛けてあげましょう。
    それに産業医の先生や社員相談室への相談を勧めることも大切です。もし、メンタル面に対する相談というのに抵抗があるようなら、睡眠や食欲についてのアドバイスを受けるということで相談を勧めてみてはどうでしょうか?

★最後に

  • 身体の健康と同じように心の健康もとても重要です。心の健康を維持していくためには自分だけでなく周りの人達との連携も不可欠です。みんなでストレスチェックなどのツールを利用するなどして雰囲気のよい職場作りを心掛けましょう。

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