vol.121 2020.6 発行

食中毒について資料作成 草野 裕子

★食中毒の原因と対応

  • 食中毒とは、身体に有害なものを食べたときに起こる身体の拒否反応です。
    食中毒の原因としては、細菌、ウイルス、自然毒、化学物質、寄生虫など様々あり、食べてから症状が出るまでの期間やその症状、また予防方法も異なります。
  • 食中毒の症状はその原因になったものによって様々ですが、腹痛、嘔吐、激しい下痢、倦怠感、発熱などの症状が殆どです。
  • 食べ過ぎや飲み過ぎ、脂っこい食事をとったなど、原因がわかっている場合は自分でケアしてみましょう。通常は適度な水分をとり安静にしていれば1~2日で回復します。その時に下痢止めを使用するのは避けましょう。
    下痢のほかに嘔吐や発熱、激しい腹痛を伴うときは、赤痢やコレラなどの感染性腸炎や腸炎ビブリオやサルモネラなどの食中毒といった重症のケースも考えられますので、疑わしい場合は一刻も早く病院に行き早急に医師の診断を受けるようにしましょう。

★食中毒予防のポイント

  • 食中毒というと、飲食店での食事が原因と思われがちですが、毎日食べている家庭の食事でも発生しています。普段、当たり前にしていることが、思わぬ食中毒を引き起こすことがあるのです。
  • 家庭での食中毒を防ぐのは、食材を選び、調理する皆さん自身です。幾つかの原則、6つのポイントで食中毒を防ぎましょう。
  • ◆食中毒は、その原因となる細菌やウイルスが食べ物に付着し、体内へ侵入することによって発生します。食中毒を防ぐためには、細菌の場合は、手洗いや調理器具の使用順などで細菌を食べ物に「つけない」、食べ物に付着した細菌を冷蔵庫や冷凍庫の使用で「増やさない」、しっかりとした洗浄や熱処理などで食べ物や調理器具に付着した細菌を「やっつける」という3つのことが原則となります。
    ◆ウイルスの場合は、食品中では増えないので、「増やさない」は、当てはまりません。ウイルスは、ごくわずかな汚染によって食中毒を起こしてしまいます。ウイルスを食品に「つけない」を確実に実行するためには、調理者はもちろんのこと、調理器具、調理環境などの調理場全体がウイルスに汚染されていないことがきわめて重要になります。そのようなウイルスに汚染されていない調理環境をつくるには、調理者が日頃から健康管理や健康状態の把握を行い調理場内にウイルスを「持ち込まない」、仮に持ち込んだとしても、手洗い、服装、定期的な消毒・清掃などでそれを「ひろげない」ことが大切です。すなわち、ウイルスによる食中毒を予防するためには、ウイルスを調理場内に「持ち込まない」、食べ物や調理器具にウイルスを「ひろげない」、食べ物にウイルスを「つけない」、付着してしまったウイルスを加熱して「やっつける」という4つのことが原則となります。

  • 家庭での食中毒予防は、食品を購入してから、調理して、食べるまでの過程で、どのように、細菌を「つけない」「増やさない」「やっつける」を実践していくかにあります。ここでは、「買い物」「家庭での保存」「下準備」「調理」「食事」「残った食品」の6つのポイントで、具体的な方法を紹介していきます。
  • ◆買い物 
    ・消費期限を確認する
    ・肉や魚などの生鮮食品や冷凍食品は最後に買う
    ・肉や魚などは汁が他の食品に付かないように分けてビニール袋に入れる
    ・寄り道をしないで、すぐに帰る
    ◆家庭での保存
    ・冷蔵、冷凍の必要が食品は、持ち帰ったらすぐに冷蔵庫や冷凍庫に保管する
    ・肉や魚はビニール袋や容器に入れ、他の食品に肉汁などがかからないようにする
    ・肉、魚、卵などを取り扱うときは、取り扱う前と後に必ず手指を洗う
    ・冷蔵庫は10℃以下、冷凍庫は-15℃以下に保つ
    ・冷蔵庫や冷凍庫に詰めすぎない(詰めすぎると冷気の循環が悪くなる)
    ◆下準備 
    ・調理の前に石けんで丁寧に手を洗う
    ・野菜などの食材を流水できれいに洗う(カット野菜もよく洗う)
    ・生肉や魚などの汁が、果物やサラダなど生で食べるものや調理の済んだものにかからないようにする
    ・生肉や魚、卵を触ったら手を洗う
    ・包丁やまな板は肉用、魚用、野菜用と別々にそろえて使い分けると安全
    ・冷凍食品の解凍は冷蔵庫や電子レンジを利用し、自然解凍は避ける
    ・冷凍食品は使う分だけ解凍し、冷凍や解凍を繰り返さない
    ・使用後の布巾やタオルは熱湯で煮沸した後しっかり乾燥させる
    ・使用後の調理器具は洗った後、熱湯をかけて殺菌する(特に生肉や魚を切ったまな板や包丁)。台所用殺菌剤の使用も効果的。
    ◆調理
    ・調理の前に手を洗う 
    ・肉や魚は中心部を75℃で1分間以上の加熱が目安。
    ◆食事
    ・食べる前に石けんで手を洗う
    ・清潔な食器を使う
    ・作った料理は、長時間、室温に放置しない
    ◆残った食品
    ・残った食品を扱う前にも手を洗う
    ・清潔な容器に保存する
    ・温め直すときも十分に加熱
    ・時間が経ちすぎたものは思い切って捨てる
    ・ちょっとでもあやしいと思ったら食べずに捨てる

★最後に

  • 新型コロナウイルスの感染拡大による外出自粛を受けて、テイクアウト(持ち帰り)や宅配事業を始める飲食店が急増していますが、気温や湿度の上昇により食中毒の発生リスクが高まるため、厚生労働省や保健所は食中毒への注意喚起を強めています。 テイクアウトしたら寄り道せずにすぐ帰り、商品は早めに消費するようにしましょう。

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