パーソナルアシスタント町田
vol.99 2018.8 発行

長時間労働について資料作成 草野 裕子

★長時間労働とは?

  •  労働時間が本来予定されている時間数と比較して特に長い労働のことを言います。
     日本における労働時間は、労働基準法により1日につき8時間、1週間につき40時間と決められていますが、労働時間を延長する労使協定(いわゆる三六協定)を定めることができ、それにより各種の、 みなし労働時間制を採用することで、労働基準法の基本時間にとらわれない労働時間設計が可能となっています。
     その為、具体的にどのくらいの時間数を超えれば「長時間労働」にあてはまるかの明確な定義はありませんが、おおむね以下の指標が目安となります。
    • 就業時間が週40時間(労働基準法第32条に定める1週間の上限労働時間であり、1日8時間で月間では160時間になります。これ以上働くと時間外労働となり、賃金の割増率が上がり、時間外労働の基準点となります。)
    • 月45時間以上の時間外労働(「労働基準法36条1項の協定で定める労働時間の延長の限度等に関する基準」によれば、原則として三六協定による労働時間の延長の上限が月45時間となっています。)
    • 月80時間以上の時間外労働(いわゆる「過労死ライン」と呼ばれるものです。亡くなった疾病が脳・心臓疾患の場合、発症前直近の2~6ヶ月間の平均で80時間を超える時間外労働をしていた場合には、その業務と発症の関連性が強いと判断され、労働基準監督署が業務災害を認定する可能性が高くなります。)
    • 月100時間以上の時間外労働(過労死や過労自殺の前月に100時間を超える時間外労働をしていた場合は、その業務と発症の関連性があると判定され、労働災害が認定されます。)

★長時間労働のリスクは?

  • 長時間労働は、社員の健康に大きな被害を及ぼし得るものです。長時間労働が行われるということは、それだけ1日の中で業務に充てる時間が長くなり、プライベートの時間が減少するということです。通勤時間も差し引くとより少ない時間で、朝の身支度や帰宅後の入浴、食事、睡眠時間などを賄う必要があります。 こうなると、生活にはどんどん余裕がなくなり、睡眠時間が削られて心身に不調をきたしがちになります。
     そういった状況が続くと、様々な身体のストレス反応を生じさせ、結果として脳・心臓及び精神疾患を増加させます。
     さらに、睡眠不足や生活の余裕のなさは、業務効率の悪化も招きます。
  • 厚生労働省は時間外労働や休日労働が月45時間を超えた場合、労働時間が長くなるにつれて健康障害のリスクが高くなるとして、事業主や労働者向けに注意喚起を行っています。
     特に、時間外・休日労働が月に100時間超、または2~6ヶ月間の平均が月80時間超の場合、脳・心臓疾患の発症と業務との関連が強くなることは医学的に確認されているので注意が必要です。

★長時間労働に関わること

  • 介護職のような勤務する日によって勤務時間がまちまちであったり、臨時勤務や早出・延長があったりする場合は超過勤務になりやすい為、各個人でも月の勤務時間を管理するようにしましょう。 また、年次有給休暇を上手く利用するのも一つの方法です。
  • 職場における労働者の安全と健康を確保し、快適な職場環境を形成することを目的として、労働安全衛生法が定められています。労働安全衛生法は労働災害や健康障害を防止する為の基幹となっている法律です。
     この法律は、事業者に、仕事が原因となって労働者が事故に遭ったり、病気になったりしないように措置する義務を定めるとともに、労働者に対しては、労働災害を防止するために必要な事項を守り、事業者が行う措置に協力するように定めています。
     次の事項は、労働安全衛生法に基づき行われている事柄です。
    • 衛生員会
      事業者は、衛生員会などを設置して労働による労働者の健康障害の防止を図る為の対策に関すること及び健康管理の為の情報を月に一度発信し、従業員に周知啓蒙をする必要があり労働者はその情報を理解し自己に反映して健康維持に努めるようにしなくてはなりません。
    • 健康診断
      事業者は、労働者の雇入れの際及び1年以内ごとに1回(有害な業務や深夜業等に従事する労働者については6か月ごとに1回)定期的に、医師による健康診断を行わなければならず、労働者はその健康診断を受ける必要があります。
    • ストレスチェック
      2016年より改正労働安全衛生法に基づきストレスチェック制度が始まりました。労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止することを目的としており、すでに当社でも該当者である社会保険加入以上の方を対象に配布を行っております。皆様ご協力の程よろしくお願い申し上げます。

★最後に

  • 長時間労働や休暇が取れない生活が常態化すれば、メンタルヘルスに影響を及ぼす可能性が高くなり、能力は低下します。また、離職リスクの上昇や、企業イメージの低下など、さまざまな問題を生じさせることになります。労働者及び企業のために、長時間労働の抑制や心にゆとりのある生活の実現化を目指しましょう。

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