Facebook logo
vol.66 2015.11 発行

~ メンタルヘルスケア ~      資料 相模原事業所 草野

★メンタルヘルスケアとは?

  • まず、メンタルヘルスとは「心の健康」を意味します。 心と体が健やかで調和のとれた状態のことを指します。 昨今では、この心の健康を損ね、うつ病など、心の健康を損ねた状態=メンタルヘルス不調を発症する方が急増しています。

  • 人が健やかに、いきいきと生きられるような気配りと援助をすること、及びそのような活動が円滑に実践されるような仕組みを作り、実践することをメンタルヘルスケアと言います。

★職場におけるメンタルヘルスケアの重要性

  • 近年の厳しい経済情勢の中、職業生活等において強い不安、ストレス等を感じる労働者は約5割に上っています。 また、メンタルヘルス上の理由により連続1カ月以上休業し、または、退職した労働者がいる事業場は約10%となっています。
    さらに、業務に密接な関係があると判断されたメンタルヘルス不調者は労災の補償対象となり、その件数も増えてきています。事業者が民事上の損害賠償責任を問われる例も出てきています。

    これらの状況をふまえ、労働者のメンタルヘルス不調は、企業経営のリスク要因として見逃せない問題であるという認識が定着してきました。現在では、組織全体の心の健康レベルを引き上げることにより、企業の活性化や生産性の向上に繋げようという考え方も出てきています。
    いわゆる過労死・過労自殺等の未然防止、早期発見・早期治療を企業が行うということです。

  • メンタルヘルスケアは大きく次の二つに分けられ、労働者を対象としたものは、さらに二つに分けられます。

  • ①労働者を対象としたもの

  • メンタルヘルス不調者への対応(ハイリスクアプローチ)
  • 全労働者への対応(ポピュレーションアプローチ)

  • ②職場環境等を対象としたもの

  • 労働者の心の健康づくりを推進するため、事業場が取り組むべき事項は次の通りです。
    • 衛生委員会等での調査審議(心の健康づくり計画等)
    • 事業場内体制の整備(事業場内メンタルヘルス推進担当者の選任)(セルフケア、ラインによるケア、産業保健スタッフ、外部機関)
    • 教育研修の実施(一次予防)
    • 職場環境等の把握と改善(一次予防)
    • 不調の早期発見・適切な対応(二次予防)
    • 職場復帰支援

★ストレスチェックの実施

  • 昨年(H26年)に労働安全衛生法が改正され、企業におけるメンタルヘルスケアの一環としてストレスチェック制度が導入されました。それにより、本年の12月1日より1年以内ごとに定期で、ストレスチェックを実施することなどが事業者に義務付けされました。

    ストレスチェック制度は、労働者のメンタルヘルス不調を未然に防止する一次予防や労働者自身のストレスへの気付きを促すこと、ストレスの原因となる職場環境の改善に繋げることを目的としたものです。

  • ストレスチェックを行う場合、次の項目が法で定められています。
    • 常時使用する労働者に対して、医師、保健師等による心理的な負担の程度を把握するための検査(ストレスチェック)を実施することが事業者の義務となります。(労働者数50人未満の事業場は当分の間努力義務)
    • 検査結果は、検査を実施した医師、保健師等から直接本人に通知され、本人の同意なく事業者に提供することは禁止されます。
    • 検査の結果、一定の要件に該当する労働者から申出があった場合、医師による面接指導を実施することが事業者の義務となります。また、申し出を理由とする不利益な取扱いは禁止されます。
    • 面接指導の結果に基づき、医師の意見を聴き、必要に応じ就業上の措置を講じることが事業者の義務となります。
  • ストレスチェックの実施には「職業性ストレス簡易調査票」が用いられ、57の項目について質問が行われ、その回答によりストレスの度合いが診断されます。

    結果が高ストレスの人には産業医や保健師などが行う面接相談が推奨されます。面接相談はストレスチェックの結果が出てから一ヶ月以内に実施されなくてはいけません。

★アフターケア

  • 事業者は、面接相談を行った医師の意見を勘案し、その必要があると認めるときには、当該労働者の実情を考慮して、就業場所の変更、作業の転換、労働時間の短縮、深夜業の回数の減少等の措置を講ずるほか、当該医師の意見を衛生委員会などへ報告し、その他の適切な措置を講じなければいけません。

    また、事業者が労働者に対して面接指導の結果に基づく就業上の措置を決定する場合には、あらかじめ当該労働者の意見を聴き、十分な話し合いを通じてその労働者の了解が得られるよう努めるとともに、労働者に対する不利益な取扱いに繋がらないように留意しなければなりません。

★最後に

  • 普段の生活の中で、身体の健康維持に気を付けることには注意しがちですが、心の健康維持については何かと見落としがちです。
    ストレスを溜め込んで心が悲鳴を上げてしまう前に、家族や同僚などと協力して少しでもストレスレスな環境を作るように心掛けましょう。