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vol.70 2016.3 発行

~ 花粉症 ~資料 相模原事業所 草野

花粉症とは?

その名の通り、植物の花粉が飛散することで、人の目や鼻や喉の粘膜に付着し抗原物質が浸透します。
それに対して身体は異物反応を起こして抗原物質を排除しようと働きます。
その際に涙や鼻水・くしゃみや咳などの症状が現れるのが花粉症です。



花粉症の予防(症状の軽減)法は?

【外出時】

防御具を装着し、眼・鼻をガードしましょう。メガネやマスク、帽子を着用しましょう。メガネやマスクを装着すると、非装着時と比べて、鼻や眼に入る花粉の数を半分以下に抑えることができます。

花粉症用のものはさらに浸入花粉数を減らすことができますが、使い勝手のよい一般的なものでも構いません。また、コンタクトレンズを使用している人は花粉がレンズと結膜の間で擦れるので、花粉の飛散期だけでもメガネに替えた方がよいでしょう。また、市販のマスクを使用するときは、湿ったガーゼを挟み込んで使用すると効果的です。

ウールの服は避けましょう。羊毛類の衣類は花粉が付着しやすく、花粉を屋内などに持ち込みやすいので、避けるようにしましょう。


【帰宅時】

花粉を家に持ち込まないようにしましょう。玄関の外で上着や頭髪に付いた花粉を払い落としてから家に入りましょう。
身体に付いた花粉を除去しましょう。手洗い、洗顔、うがいを行いましょう(水や市販の洗浄液で眼や鼻を洗浄すると症状が緩和されることがありますが、花粉が逆流して戻り、かえって症状悪化につながる場合もあるため、医師に相談が必要です)。


【家の中】

家の中でも花粉との接触を避けることが重要です。花粉の大量飛散日には窓を開けず、洗濯物や布団を干さないようにしましょう。洗濯物はよくはたいてから取り込みましょう。

【その他】

規則正しい生活を送り、ストレスをためないようにしましょう。粘膜を傷つけるのでタバコは避けるようにしましょう。



花粉症の治療は?

花粉症の治療法には、大きく分けて、症状を軽減する対症療法と根本的に治す根治療法があります。急激に花粉にさらされ、強い症状があらわれている場合は、症状緩和が先決となります。

【対症療法】

点眼薬、点鼻薬などによる局所療法・内服薬などによる全身療法・レーザーなどによる手術療法(鼻閉が強く、鼻に形態的異常がある場合など) 対症療法で薬剤を用いる治療法は、薬剤の作用により花粉症の症状やQOL低下を緩和することが可能です。

薬剤を重症度に応じて適切に(単独または併用で)使い分けることにより、5~6割の患者さんは、花粉症の症状がほとんど出現せず、高いQOLを保ったままで花粉飛散の季節を過ごせることが確認されています。


【根治療法】

原因抗原(花粉など)の除去と回避・減感作療法(抗原特異的免疫療法)日常生活で原因花粉を完全に避けたり、除去することは不可能ですが、少しでも体に花粉が入らないようにする工夫が、症状の悪化やQOLの低下を防ぐために必要です。また、特に重症の患者さんには、対症療法と併行して、花粉症の原因に対しアプローチする根治療法が行われる場合があります。

根治療法の代表的な方法に「減感作療法」があります。
減感作療法は「抗原特異的免疫療法」とも呼ばれ、花粉の抽出液を、最初は低い濃度から注射などで投与し、その後少しずつ濃度を上げ、花粉抗原に対する免疫を獲得させる方法です(皮下免疫療法)。

実際には花粉症の季節が始まる3か月前以上から始め、2年間以上続けることが必要です。
減感作療法では、従来の注射による方法を改良し、花粉抽出液を含ませたパンや麩を用い、舌下で行う方法(舌下免疫療法)などがいくつかの施設で試みられています。

現在までにスギ花粉症患者さんのQOL改善に対する効果が確認されていますので、今後、簡便で侵襲の少ない治療法として普及していくとみられます。このほか、他の物質を結合させた抗原や免疫細胞が反応するペプチドを用いる方法など、さまざまな最新治療が模索されています。

安全で効果の高い新しい治療法の登場により、スギ花粉症治療の展望がさらに開け、花粉症の治癒率が増加することが期待されます。


【初期療法が有効】

毎年、激しい症状がみられる患者さんには、初期療法が有効です。初期療法とは、花粉飛散開始とともに、または症状が少しでもあらわれた時点で薬物療法を開始する治療法で、症状の重症化を抑えられます。


【最後に】

根治療法により花粉症治癒への期待が高まっていますが、現状では、花粉症は一度発症すると長く付き合っていかなければならない疾患です。上手く症状を緩和しながら普段と同じように日常生活が送れるといいと思います。


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