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vol.79 2016.12 発行

~ ノロウイルス ~資料 相模原事業所 草野

今回はノロウイルスについて簡単にご説明したいと思います。この季節、先月お話ししたインフルエンザと共に流行するのがノロウイルスです。ノロウイルスの症状や予防法などについて簡単にお話しします。


『ノロウイルスとは?』

  • ノロウイルスとは、手指や食品などを介して、経口で感染し、人の小腸粘膜で増殖するウイルスで、従来は小型球形ウイルスと呼ばれていました。主に11月から3月にかけて胃腸炎を引き起こす原因になります。
    少量のウイルス(100個以下)でも発症し感染力のとても強いウイルスで、大規模な食中毒など集団発生を起こしやすいため、注意が必要です。
    特に保育園や学校、高齢者施設などの集団生活の場では、感染が拡がり集団発生(パンデミック)を引き起こしやすいです。
  • ウイルスが原因でおこる感染性胃腸炎は、1年を通して発生しますが、特に冬に流行します。ノロウイルスの他に胃腸炎をおこすもので、ロタウイルス、アデノウイルスなどがあります。
    一般的には、冬季の前半にはノロウイルスによる胃腸炎が多く、後半から春にかけてはロタウイルスによる胃腸炎が多くなります。
    ロタウイルスやアデノウイルスは乳幼児に好発しますが、ノロウイルスは成人も含め全年齢にみられます。
    特に抵抗力の弱い乳幼児や高齢者は重症化しやすいので注意が必要です。また、ノロウイルスにはワクチンがなく、治療は輸液などの対症療法に限られてしまいます。


『感染すると・・・』

  • 感染経路には、主に①人から人への感染と、②人から食品、そして食品から人への感染、③食品から人への感染があります。
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    ①人から人への感染

  • 患者の便やおう吐物から人の手などを介して二次感染する場合

  • 家庭や施設内などでの飛沫などにより感染する場合 など
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    ②人から食品、そして食品から人への感染

  • 感染した人が調理などをして汚染された食品を食べた場合
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    ③食品から人への感染

  • ウイルスの蓄積した、加熱不十分な二枚貝などを食べた場合 など

  • 感染した場合、潜伏期は1日から3日です。症状は吐気・嘔吐や下痢、腹痛などで発熱は軽度です。多くは1日から2日で改善・治癒し、後遺症もありません。
    また、健康で体力のある方は、感染しても発症しない場合や、軽い風邪のような症状の場合もあります。
    ただし、子どもやお年寄りなどでは重症化することがあるので注意が必要です。下痢やおう吐が続いた場合は乳幼児や高齢者は脱水症状を起こす場合があるので水分補給につとめ、早めに医療機関を受診して下さい。
     止しゃ薬(いわゆる下痢止め薬)は、病気の回復を遅らせることがあるので使用を控えましょう。



『ノロウイルスの予防法は?』

  • ノロウイルスについてはワクチンがなく、また、治療は輸液などの対症療法に限られます。 従って、自分だけでなく周りの方々と一緒に、家庭などでできる予防対策を徹底しましょう。次の3つがポイントです。

  • ①「手洗い」をしっかりと!

    最も有効な対策は手洗いです。トイレを使用した後、調理の際、食事の前には必ず手を洗いましょう。
    石鹸と流水で30秒以上かけて良く手を洗いましょう。
    手拭きは、共用タオルの使用は避けペーパータオルなどを使用しましょう。(消毒用エタノールによる手指消毒は、石鹸と流水を用いた手洗いの代用にはなりませんが、すぐに石けんによる手洗いが出来ないような場合、あくまで一般的な感染症対策の観点から手洗いの補助として用いましょう。)



    ②「人からの感染」を防ぐ!

    家庭内や集団で生活している施設でノロウイルスが発生した場合、感染した人の便やおう吐物からの二次感染や、飛沫感染を予防する必要があります。
    ノロウイルスが流行する冬期は、乳幼児や高齢者の下痢便やおう吐物に大量のノロウイルスが含まれていることがあるので、おむつ等の取扱いには十分注意しましょう。

  • 部屋やトイレで吐いたり、失禁した場合は、部屋の換気を十分に行いながら、吐物や便をペーパータオルなど(市販される凝固剤等を使用することも可能)で静かに拭き取ります。
    拭き取った跡を塩素系消毒剤で消毒します。(下痢や吐物を処理する時は素手で触らず使い捨てビニール手袋と使い捨てマスクなどを使用しましょう。)


  • おむつや拭き取りに使用したペーパータオルなどは、ビニール袋に密閉して廃棄します。(この際、ビニール袋に廃棄物が充分に浸る量の塩素系消毒薬を入れると効果的です。)

  • 汚れた下着や床などは塩素系消毒薬を使用して消毒します。



  • ③「食品からの感染」を防ぐ!

    食品を介した感染を防止するためには、手洗いを充分に行うこと、食品を十分に加熱することが効果的です。他にも調理器具などの洗浄・消毒を厳守し、生野菜などは十分に水洗いしましょう。


  • 厚生労働省、自治体、医師会、国立感染症研究所などの発信する最新の情報(発生状況、予防、治療など)を収集して予防に役立てましょう。

  • 手洗いは調理前はもちろんですが、肉や卵などを素手で触った場合や調理を中断した場合、盛り付けをする前にも行いましょう。

  • 加熱して食べる食材は中心部までしっかりと火を通しましょう。
    二枚貝などノロウイルス汚染の恐れのある食品の場合、ウイルスを失活させるには、中心部が85℃~90℃で90秒間以上の加熱が必要とされています。

  • まな板、包丁、食器、ふきんなどは使用後すぐに洗いましょう。(洗剤などで十分に洗浄した後、熱湯(85℃以上)で1分以上の加熱消毒が有効です。)



★最後に

ノロウイルスもインフルエンザと同様にしっかり予防対策をすれば、感染をかなり防ぐことが出来ます。 これからの季節は年末に向けて、そして年が明けてと、何かと忙しくなります。 予防対策をしっかりととって、健康な状態でこの冬を乗り越えましょう。


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