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vol.88 2017.9 発行

~ メンタルヘルスについて ~資料作成 草野 裕子

★メンタルヘルスとは?

  • メンタルヘルスとは心の病気を指す言葉ではなく、「心の健康状態を問う言葉」といえます。
    (心の病気は、「メンタルヘルス不調(不全、低下)の状態」、あるいは「メンタルヘルスに問題がある」ということになるでしょう)。
    精神的健康(つまりメンタルヘルス)は、身体的健康に対比して用いられる用語であり、精神的健康が保たれているということは、精神機能が健全に発揮されていることを指します。
    ただし、心の病気にかかっていなければ健康であるとは、必ずしも言い切れません。
    世界保健機構(WHO)が定める「心が健康である」という定義は、前向きな気持ちを安定的に保ち、意欲的な姿勢で環境(職場)に適応することができ、イキイキとした生活を送れる状態のことを言います。
  • 職場において、メンタルヘルスという言葉は、「心の健康」という意味に留まらず、もっと積極的に「働く人たちの健康な職場づくりを推進していこう」という意味合いが込められています。
    近年、職場を取り巻く環境が大きく変化し、複雑な人間関係や長時間労働などのストレスによって、メンタルヘルスに不調をきたす人が増えています。
    メンタルヘルスに不調をきたすと、心だけでなく身体的にも不調をきたします。
    そして、不調をきたしてしまうと、健康な心に戻るまでにかなりの時間が必要になります。
  • また、企業的に見た場合、メンタルへルス不調者が出ると、業務に支障が生じるだけではなく、長時間労働などが原因で従業員が精神疾患に罹患し、会社の過失が認められると、損害賠償責任を問われることになります。
    会社のリスク管理の点からも、非常に大きな問題と言えます。
    そのため企業には、多様なストレスを最小にできるよう、従業員が抱える問題に焦点をあて、解決支援に取り組むことが求められています。

★心の健康作りには?

◆心の健康を維持していくには、個人だけでは限界があります。
 会社全体で協力し合い、次の4つのポイントを踏まえることで心の健康が守られます。

  • セルフケア:従業員自らが行う活動
  • ラインケア:管理監督者などが行う活動
  • 事業所内産業保健スタッフによるケア:産業医や安全衛生担当が行う活動
  • 事業所外の専門家、機関を活用したケア:医療機関などを利用した活動

◆健康な心作りをするためには、職場におけるメンタルヘルスケア対策が必要となります。
 これは予防医学の考え方に倣い、一次予防、二次予防、三次予防に分けて行うことができます。

  • 「一次予防」とは、「メンタルヘルス不調にならないために、個人と職場が取り組む対策」のことです。
    自分の健康は自分で守るというのがまず基本であり、そのためには、セルフケアとして自身のストレスマネジメントを行うことが必要です。
    また、ストレス要因(ストレッサー)の軽減については、個人のストレスマネジメントだけではなく、職場環境という外的要因を変えていく必要もありますが、これは管理監督者の役割(ラインケア)の1つです。
  • 「二次予防」とは、「メンタルヘルス不調者を早期に発見し、早い段階で治療に結びつけるための対策」のことです。
    特にこれはラインケアにおいて重要であり、産業保健スタッフや事業外資源との連携も大切です。
  • 「三次予防」とは、「病気になってしまった勤労者に対して、職場と本人の双方の不利益が最小限となるように取り組む対策」のことであり、職場復帰支援が中心となります。
    ここでも、ラインケアが中心となり、産業保健スタッフや事業外資源との連携が必要となります。


★ストレスマネジメントとは?

  • 「何らかの対処が必要な状況や変化」のことを「ストレス状況」と言います。
    ストレスは、生きている限り生じるものです。そこで必要になるのは、自分のストレスについてよく知り、適切な対処法を実践することで、ストレスと上手につきあっていくことです。それをストレスマネジメントと言います。
  • ストレス要因とその解消法は、人それぞれです。
    まず大事なことは、自分が何に対してストレスを感じるのか自分で理解しておくことです。
    その際ストレスを感じるシーンや言動をできるだけ具体的に想定しておくことが効果的です。
    ストレス要因をある程度ピックアップできたら、その中でも、自分がストレスを強く感じる要因とそうでないものを分類していきます。
    すると、自分が「何に対して」「どの程度」ストレスを感じるかが、具体的に見えてくるはずです。そうすれば、ストレスを強く感じる要因を遠ざけることが、自覚的にできるようになります。
  • ストレスに対処するためのポイントをいくつか上げてみます。
  1. 「しっかりとした休息」
  2. 「気分転換」 
  3. 「規則正しい生活」
  4. 「問題を解決する」
  5. 「受け止め方を変えてみる」
  6. 「リラックス法を見つける、覚える」
  7. 「あるがままの自分を受け入れる」
  8. 「人に相談する」
  9. 「時にはストレスに立ち向かう」

★最後に

  • 現代の社会において生活をしていくにはメンタルヘルスがとても重要です。
    自己のストレスマネジメントも必要ですが、企業も含めた会社ぐるみでケアが重要です。
    上手にメンタルヘルスをコントロールし、心にゆとりのある生活を送れるようにしましょう。

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