パーソナルアシスタント町田
vol.94 2018.3 発行

~ 障がい者虐待防止法について ~資料作成 草野 裕子

★障がい者虐待防止法とは?

  • ●障がい者虐待防止法とは、「障がい者虐待の防止、障がい者の養護者に対する支援等に関する法律」と言います。
    • この法律は、障がい者の尊厳を守り、自立や社会参加の妨げとならないよう、虐待を禁止するとともに、その予防と早期発見のための取り組みや、障がい者を現に養護する人(養護者)に対して支援措置を講じることなどを定めたもので、平成24年10月1日に施行されました。

★虐待にあたる行為とは?

  • ●次のような行為は全て虐待行為に該当します。
    • ◆身体的虐待
      • 障がい者の身体に外傷が生じ、若しくは生じるおそれのある暴行を加え、又は正当な理由なく障がい者の身体を拘束すること。
      • [・平手打ちする ・殴る ・蹴る ・壁に叩きつける ・つねる ・無理やり食べ物や飲み物を口に入れる ・やけど・打撲させる ・身体拘束(柱や椅子やベッドに縛り付ける、医療的必要性に基づかない投薬によって動きを抑制する、ミトンやつなぎ服を着せる、部屋に閉じ込める、施設側の管理の都合で睡眠薬を服用させるなど)]
    • ◆性的虐待
      • 障がい者にわいせつな行為をすること又は障がい者をしてわいせつな行為をさせること。
      • [・性交 ・性器への接触 ・性的行為を強要する ・裸にする ・キスする ・本人の前でわいせつな言葉を発する、又は会話する ・わいせつな映像を見せる ・更衣やトイレ等の場面をのぞいたり映像や画像を撮影する]
    • ◆心理的虐待
      • 障がい者に対する著しい暴言又は著しく拒絶的な対応又は不当な差別的言動その他の障がい者に著しい心理的外傷を与える言動を行うこと。
      • [・「バカ」「あほ」等障がい者を侮辱する言葉を浴びせる ・怒鳴る ・ののしる ・悪口を言う ・仲間に入れない ・子ども扱いする ・人格をおとしめるような扱いをする ・話しかけているのに意図的に無視する]
    • ◆放棄・放置
      • 障がい者を衰弱させるような著しい減食、長時間の放置、他の利用者による前述に掲げる行為と同様の行為の放置その他の障がい者を養護すべき職務上の義務を著しく怠ること。
      • [・食事や水分を十分に与えない ・食事の著しい偏りによって栄養状態が悪化している ・あまり入浴させない ・汚れた服を着させ続ける ・排泄の介助をしない ・髪や爪が伸び放題 ・室内の掃除をしない ・ごみを放置したままにしてある等劣悪な住環境の中で生活させる ・病気やけがをしても受診させない ・学校に行かせない ・必要な福祉サービスを受けさせない・制限する ・同居人による身体的虐待や性的虐待、心理的虐待を放置する
    • ◆経済的虐待
      • 障がい者の財産を不当に処分することその他障がい者から不当に財産上の利益を得ること。
      • [・年金や賃金を渡さない ・本人の同意なしに財産や預貯金を処分・運用する ・日常生活に必要な金銭を渡さない・使わせない ・本人の同意なしに年金等を管理して渡さない]

★障がい者虐待防止法に違反した場合は?

  • ●障がい者虐待は、刑事罰の対象になる場合があります。例えば…
    • ◆身体的虐待
      • 刑法第 199 条殺人罪、第 204 条傷害罪、第 208 条暴行罪、第 220 条逮捕監禁罪
    • ◆性的虐待
      • 刑法第 176 条強制わいせつ罪、第 177 条強姦罪、第 178 条準強制わいせつ、準強姦罪
    • ◆心理的虐待
      • 刑法第 222 条脅迫罪、第 223 条強要罪、第 230 条名誉毀損罪、第 231条侮辱罪
    • ◆放棄・放置
      • 刑法第 218 条保護責任者遺棄罪
  • 等に該当する場合があります。これまでの虐待事案においても、虐待した障害者福祉施設等の職員が警察によって逮捕、送検された事案が複数起きています。

★障がい者虐待を受けたら届出を、発見したら通報を!

  • 障がい者虐待防止法では、虐待の発見者は、市町村または都道府県に通報する義務があり、また、虐待を受けた障がい者は届出をすることができます。
     障がい者福祉施設従事者や介助者、使用者などによる障がい者虐待を受けたり、虐待を受けた恐れのある障害者を発見したら、まず、事業所所在地の市町村または都道府県の障がい者虐待対応窓口に速やかに連絡しましょう。なお、通報などの秘密は守られます。

★最後に

  • 障がい者虐待は、特定の人や家庭・場所に限らず、どこでも起こる可能性があります。
     虐待している人に、虐待をしている認識がない場合や虐待されている人が虐待だと認識できないで、自分から被害を訴えられない場合があります。
     障がい者虐待を防止するには、一人一人がこの責務を果たすことが重要です。

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